vol.32 スタッフだって不完璧!
- 2021年06月29日
- 所長の学び
なかなかブログを書く時間が持てず、やっと余裕ができたので久しぶりにブログを書こうかと思ったら、
赤井さん(スタッフ)がブログをあげて下さっていて、
それがとってもプライベートな内容で、
面白い! と思ったわけです。
そうそう、スタッフだって不完璧なダメな人間で、だから日々悩んでいて、金村だって失敗と間違いだらけ!
ブログを読ませていただいているとそんなことを考え、僕も少しプライベートな事を含めたものを書いてみようと思いました。
(※今回書こうと準備していた内容と少し重なっていたので丁度いいと思いました。後半部分にその内容を書いています。)
金村はこれまで、偉そうなことを事業所の中でもブログの中でもたくさん言ってきて、
なんか物事の道理や人の心を分かったようなことを言ってたりして、
さぞかし、上手く人とやれている、上手く人生を送れている、幸せな人生を送っているんだろうな、と思う方がいらっしゃるかもしれません。
たしかに「幸せな人生を送っている」は合っていますが、
「上手くやれている」は全くの間違いです!
逆に上手くいかないことばかりなんです。
あと勇気と覚悟が持てなくてうじうじしてしまうことも、度々あります。
そんなエピソードを一つだけお話しさせていただきます。
赤井さん(スタッフ)も書いていましたが夫婦って難しいですよね?
僕も夫婦の事で長年悩んでいて、遂に離婚しようという思いにまで至ったんです。
いや、正確に言うと、
「離婚するかもしれない、それでもいいんだという覚悟を持って、その上で自分の気持ちをきちんと伝えよう」
と思ったんです。
子どもも4人いて、離婚のことを考えるなんて最低の父親であり最低の夫ですよね。
僕はずっと、胸に引っかかる思いを言葉にせずに溜め込んできて、「良い父」「良い夫」を演じてきたわけです。
たくさん本を読んで、上手く人とやろうとする技を身に付けてきたわけですね。
「家族のため」「妻のため」「子どものため」なんて大ウソ!
本当の気持ちを話して受け入れてもらえなかったらどうしよう?
軽蔑されたらどうしよう?
否定されたらどうしよう?
傷つくのが怖い!
結局は、
傷つく自分の心を守るという「自分のため」だったんですよね。
まあ、そんなことはずっと昔から実は自分でも分かっていて、
分かっちゃいるんだけどもやっぱり勇気が出なくて、傷つく覚悟が持てなくて、いろんな理由を見つけては自分の思いを誤魔化してきたのが僕なんです。
イロハでは、さんざん
「自分の気持ちを伝えない限り相手には分からない」
「やってみる勇気と傷つく覚悟を持とう!」
なんて言っておきながら、結局自分もみんなと同じところで悩んでいたんですよね。
そして数か月前久しぶりの妻との喧嘩をし、
結婚して初めて1週間まったく口をきかない経験をしました。
10年夫婦をしていると赤井さんのようなぶつかり合いの大喧嘩にはならず、冷めたような喧嘩になります(笑)。
こんな状態にまでなってやっと
「自分の本当の思いを話す勇気と傷つく覚悟」
が持てました。
「傷つく覚悟」ってこの場合「離婚する覚悟」ってことです。
それは「最低の父親になる覚悟」です。
「最低な奴だと周囲の人に思われる覚悟」です。
そんな覚悟のもと8年前から抱き続けた苦しい思いを「アイメッセージ(アイトーク)」で妻に伝えました。
※アイメッセージとは
「I(アイ)」つまり「わたし」を主語として話す言葉です。私を主語にして私の「気持ち」を相手に伝えます。「(わたし)は、そう言われて(悲しい)」。
一方でユーメッセージとは「YOU(ユー)」つまり「あなた」で始まる言葉です。「あなた」を主語にするとそのあとは相手への批判が出てきます。大抵の人は無意識にこっちを使っています。「(あなた)は、どうしてそういう言い方をするの(批判)!」
同じことを伝えていても、相手への伝わり方は全く違います。
僕の長年の思いをカッコつけずに素直な気持ちとして妻に伝えたんです。
もちろん相手も一人の人間ですから、僕の思いどおりにしないといけないわけはありません。
だから、今回のことも妻が悪いわけでは決してありません。
ただ僕はこんな気持ちなんだ。こんな風に苦しいんだ。
これが続くのなら夫婦としてやっていてもお互い苦しいだけだ、と。
妻にはどのように伝わったのかは分かりません。
妻の本当の気持ちがどうなのかは決して分かることはありません。
ただ言えることは、妻も自分の気持ちや考えを僕に伝えてくれたことです。
その日から数日、妻とお互いの思いを語り合いました。
その間にお互いの気持ちも変わっていったと思います。
自然と態度も変わっていきました。
新婚の頃に戻ったわけでもなく、でもこれまでの感じでもなく、また新しい夫婦の形が出きてきた感覚です。
今では、よりお互いを思いやる夫婦になったと感じています。
もちろん妻も僕もイライラする日もあるし、一人でいたい時もあります。
でもお互いがきちんと向き合い、夫婦としてのより良い関係作りに努力する姿勢が持てている事を実感しています。
そして何よりも僕自身が大きな成功体験を得たと思っています。
「やってみる勇気」と「傷つく覚悟」で道は開ける!
という成功体験です。
プライベートの話を持ち出したこのブログを通して僕が伝えたかったことは、
スタッフだからとか、利用者だからとか、障害者だからとか、健常者だからとか、男だからとか女だからとか、
そんなのあまり関係ないし、そんなカテゴリー分けをあえてする必要なんてないんじゃないだろうか。
「○○だから」は必要ない。
「わたし」でいい。
「わたし」として私の思いを語り合えればいい。
みんな大なり小なりあれど、悩むし、間違うし、失敗するし、弱いし、情けないし、下衆いし、馬鹿だし、たくさん後悔もするし、
でも素敵だし、生きている価値あるし、
唯一無二の価値ある人生を歩んでいる「人間」だという事においては、
誰もが同じだということです。
なんかカッコつけた終わり方ですみません。
これからも金村のたくさんの失敗や悩みをブログで公開していきたいと思います。
それら全ての経験が僕の「学び」となっています。
イロハニトイロ 所長
金村栄治